錬金術の創始者「ヘルメス・トリス・メギストス」の著書「エメラルド版」とバイオ・ダイナミックの関わり

 2007.05.02;石油の高騰、地球温暖化対策に原子力エネルギーを先進国が推進、原材料のウラン鉱石が10倍に高騰。
 
 錬金術の創始者 「 ヘルメス・トリス・メギストス 」 の著書 『 エメラルド版 』 ( 西暦1,000年頃発見 ) は、古代エジプトを起源とする神秘的な 「 知 」 が、その基礎となっています。

「 下にあるものは、上にあるものの如く、上にあるものは、下にあるものの如し。 」

 この言葉で、ピンときた人は、神の国にそう遠くないでしょう。

 これは、おそらくスウェーデンボルグの “ 照応 ” と同じことを言っています。
 三次元に存在する物体は、例外なく霊界にも存在する実体の鑑 「 かがみ 」 と言えます。 特に植物に見られる生命エネルギーを表現する 「 オーラ 」 や 「 エーテル体 」 は、よく耳にする言葉です。 実際、霊感の強い人なら見ることもできます。 「 エーテル体 」 は、別名 「 世界霊魂 」 とも言われます。
 語源上から、 「 アイテール:Aether 」 は、 「 つねに輝きつづけるもの 」 を意味しており、そこから消えることのない空の輝きを表現しています。 あるいは、大気の上の炎、 「 穏やかかつ希薄で、一面に均一に広がるもの 」 とも表現され、いづれにしても、アイテールは、地上の死すべきものの世界に対して、永続的な世界を指し示しています。
 また、 「 エーテル:Ether,Aether 」 を、化学では、有機化合物の分類のジエチルエーテルが、発見された際、その高い揮発性を 「 地上にあるべきではない物質が天に帰ろうとしている 」 と解釈されたことからエーテルと名付けられます。エタノールからの誘導体で、エタノールを硫酸で 130〜140℃ 程度で脱水すると得られます。 引火点 −45 ℃と、第4類危険物の中、最も低い特殊引火物に指定されています。気化して吸入することで麻酔作用を得られますが、現在では、発展途上国の維持麻酔薬主流になっています。
 エタノール=酒精:アルコールの間接的語源になっており、通常アルコールは、 "al-" がアラビア語の定冠詞由来とされ、12世紀イスラム社会の錬金術発見をヨーロッパの翻訳者たちによって大衆向けに多数翻訳され、同時に、アルコールは、蒸留技法とともにその蒸留物のこととしてヨーロッパに紹介されました。
  "al-khwl" から来たとする説、"al-ghawl" が、由来であるという説 "al-ghawl" の原義は、精霊 ( spirit ) や 魔人 ( demon ) で「 ワインの性質を与えるもの 」という意味を持ちます。 どちらも、錬金術の 「 エーテル=世界霊魂 」 抽出過程で得られる物質です。
 そして、イーサネット:Ethernetの語源も、古典物理の時代に光の媒質として宇宙の隅々まで満たしているのではないかと考えられた 「 エーテル 」 から由来しています。これは、古代ギリシャにおける輝く空気の上層を表す言葉であり、アリストテレスによって四大元素説を拡張して天体を構成する第五元素として提唱されました。 やがて、スコラ哲学に受け継がれ、中世のキリスト教的宇宙観においても天界を構成する物質とされました。
 今風に言いますと、 「 とある魔術の禁書目録の虚数学区 」 で表現される 「 AIM拡散力場 」 と名称される力のフィールド = 「 場 」 の概念により近いでしょう。 三次元空間の宇宙では、重力場,電磁場と言うエネルギー概念にあたり、アインシュタインの相対性原理の根本原理を規定します。 アインシュタインは、こうした空間を 「 エーテル 」 と呼ぶよう提唱したとされます。

 イエズス・キリストは、 マリア・ワルトルタ 「 二頭の獣 」 の中で次のように言われました。
 『 ・・・私は、このためにあなたがたに知性を与えました。 しかし、あなたがたは、星の法則で神を見るためにそれを使わなければなりません。 花の形成と存在の概念で使用する方法以外では、それは、生命を冒涜するか、創造主を否定します。 』

 星の法則とは、天文学やバイオ・ダイナミック:暦学や有機農法に通じる学問であり、花の形成と存在の概念で使用する方法とは、アロマテラピーをはじめ正しい錬金術:醗酵学を含む修道哲学に通じる学問とされます。
 いづれにせよ、宇宙を生命体としてとらえ、神をそこに見ることになります。

 これら以外での科学は、例えば、 「 鉱物の新たな精製と合成 【 武器及び原爆 】 や 【 遺伝子操作 】 」 、生命と神を冒涜することになると言われます。

 現代の錬金術師と言われる 「 フルカネッリ 」 師の著書に 『 大聖堂の秘密 』 と 『 賢者の住居 』 があります。 パリのガス会社の技師だったそうです。 そして、ジャック・ベルジェ氏との対談でフルカネッリ師は、 原子力の危険性について言及していた と言います。
 ( ルイ・ポーウェル共著 『 魔術師の朝 』 1960年 )

 もちろん原子爆弾もそうですが、原子力の平和利用などと言う詭弁は、ありません。 爆弾や銃と言ったものは、必ず人間や動物・自然界を殺傷します。 いったん造ってしまった武器や道具を使わずに封印したままでいることはありません。 人間の愚かさを最も知っている神は、科学の進歩を許していません。

 錬金術と言うのは、言わば霊的な現象に通じています。

 のろいあれ、原子力 及び 爆弾を造る者と推進する者、彼らに神の裁きが下るように。 死の灰と戦争の元凶を造る者から離れ、その裁きにあずからないようにすべきです。

 ヘルメス哲学の概念をフルカネッリ師は、現代に蘇らせました。 彼には、二人の弟子がいましたが、そのひとり、カンスリエ師は、現代の錬金術師の指導者であり、ヘルメス思想を積極的に広めました。
 『 アトランティス 』 , 『 賢者の群れ 』 , 『 アンビクス 』 , 『 宗教的認識 』 , 『 アブストラクタ 』 という錬金術雑誌がいまでも刊行されていると言います。

 過去の錬金術書で重要なのは、パリの公証人 ニコラ・フラメル ( 1330〜1417年 ) の発見した 『 ユダヤ人のアブラハムの書 』 、聖ドミニコ会修道士ボーヴェのヴァンサン ( 1190〜1264年 ) が、書いた 『 自然の鏡 』 などで、金属変成や病気を癒す力があるとされ、修道院内で研究されていましたが、錬金術の大衆化によって不正な金儲けだけのイカサマ詐欺師が増加しました。 現代社会の科学者や企業家も同様です。
 錬金術というのは、元々神に仕える修道士のように心を謙遜で磨き 「 神 」 の鑑のように善悪を悟り、人類の滅亡を招くような代物を生成しない徳を持った人物が行わなければなりません。 さもないと霊界の智恵は、もうひとつあるため、悪魔に魂を売り渡すことになります。

 アロマテラピーに使われる精油=エッセンシャルオイルは、錬金術の賜物と言えます。
 錬金術は、金を精製することではありません。
 己の霊魂を精製し、神を見る修道哲学 = 神学であり、霊魂の昇華と共に二次的産物として得られる賜物 ( 賢者の石:世界霊魂 ) は、たやすく一般の人々に与えるものではありません。 彼らは、科学者をも含め、自己欲求の満足と金儲けにしか使わないからです。 国家・為政者・政治家は、それを武器にしようとするでしょう。 偏狭、高邁な精神の持ち主が、持ってはならないものです。 よって、修道しないものに渡すべきではないのです。



錬金術の本質


 前提条件:ここで紹介する錬金術と言うのは、魔術ではなく、れっきとした修道生活をもとにした哲学と科学に通じる霊学 ( 神学 ) の分野を意味します。 単なる 「 黄金 」 造りに始まる 「 治金技術 」 や 「 不老長寿の薬 」 や いかがわしい 「 妙薬 」 や 魔術的な 「 賢者の石 」 を探求することを目的にしていません。

 ヘルメス思想のカバラ: [ cabale ] ギリシャ語の Καρβαν [ 不可解な言葉を話す人 ] は、ユダヤ教のカバラと本質的に異なる言語体系です。
 ペガサスのような霊的な馬:カヴァル ⇒ 運搬用の馬をラテン語で 「 カバルス 」 と言います。
 騎手 [ カヴァリエ ] , 騎士 [ シュヴァリエ ] が、馬に乗ることを示します。
 騎士道精神を身につけた霊的な馬を乗りこなす騎士にふさわしい騎手と言うべきでしょうか。


ヘルメス・トリス・メギストス 「 エメラルド版 」 に記された言葉

(1) 「 これは偽りのない真実、確実にして、このうえなく真正なことです。 唯一なるものの奇跡を成し遂げるにあたっては、下にあるものは、上にあるもののごとく、上にあるものは下にあるもののごとし。 」
  ※ マクロコスモスとミクロコスモスを示しています。 霊界は、現実世界と相似:照応・類比して反映されています。

(2) 「 万物が、一者から一者の瞑想によって生まれるがごとく、万物は、この唯一なるものから適応:照応によって生じます。 」
  ※ 「 一者 」 は、 「 唯一なるもの 」 と同義で唯一の神:三位一体の神、ユダヤ教,イスラム教,キリスト教の絶対神を示しています。

(3) 「 太陽が、その父であり、月がその母であります。 風は、それを己の胎内に運び、大地が、育みます。 」
  ※ 物質界の構成元素

(4) 「 これが、全世界の完成の原理です。その力は大地に向けられる時、完全なものとなります。 」
  ※ 万物は、有機生命体として存在します。 現世の宇宙も霊界もひとつの有機生命体です。

(5) 「 地上から天上へと昇り、再び地上へと下って、上なるものの力と下なるものの力を取り集めなさい。 こうして汝は、全世界の栄光を手に入れ、全ての暗闇は汝から離れ去るだろう。 」
  ※ エーテル体=生命体、世界霊魂のこと、イエズス・キリストの言葉によって創造されました。

(6) 「 土から火によって、粗雑なものから精妙なるものを、ゆっくりと巧みに分離させなさい。 」
  ※ 精錬技術 = 修道生活、現世のことで思い煩わない、霊的な生活をして心を天に向けます。

(7) 「 これは、あらゆる力の中でも最強の力です。なぜなら、それは、すべての精妙なるものに勝ち、すべての固体に浸透するからです。 」
  ※ エーテル体 ⇒ イエズス・キリストの言葉、神の言葉と言うものは、宇宙の真理、生命体を創造し、維持するものです。

(8) 「 全世界は、そのように創造されました。 驚くべき適応:照応は、このようにして起こります。 こうして、私は、全世界の哲学の三つの部分を持つがゆえに、ヘルメス・トリス・メギストスと呼ばれます。 私が、太陽の働きについて述べるべきことは、以上です。 」
  ※ 神の言霊 ( ことだま ) = イエズス・キリストの言葉が、自己の信仰によって神と一致した時、言葉は、黄金練成 ( アルス=マグナ ) となりますが、正確には、神のみ旨・み摂理と一致していなければ、何も起きません。 信仰をもった言葉によって奇蹟が、起こされるためには、聖なる修道生活と、自己犠牲とが、根底を支えます。
  哲学:聖トマス・アクィナスのスコラ哲学は、神学の頂点にあります。 彼の師父、大聖アルベルトゥス・マグヌスは、偉大な錬金術師のひとりです。 聖ドミニコ会と聖フランシスコ会は、修道生活としての錬金術 ⇒ 観想方法をよく熟知していました。 このため、ヨーロッパの修道会では、リキュール、ビール、ワイン、ブランデーなどのアルコール醸造や医薬品 ( チンキ ) が、熱心に造られました。 その後、これらの製造法は、ホリスティック・アロマテラピーへと応用されていきます。

● 文書の由来−4世紀頃エジプト、ギリシャ語の原典を後に、アラビア語で書かれ、その後ラテン語に翻訳されヨーロッパに普及したと言われています。
 「 神に背き敗れた熾天使ルシフェルの額から落ちたエメラルドの版の上に刻まれた 」
 と言うのが、伝説となっています。

● ひとつの物質を、ほかに物質の混ざっていない純粋なものにするためには、それを取り扱う人間が、より純化される必要があり、逆に錬金術師が、純化されるためには、物質をより純粋なものにしなければなりません。

● マケドニアで発見され、フィレンツェに持ち込まれたヘルメス・トリス・メギストスの手稿と考えられます。
   『 ピマンドロ:善き羊飼い 』
  のラテン語翻訳をコジモ・デ・メディチが、マルシリオ・フィチーノ:MARSILIO FICINO [ 1433-1499 ] に依頼し、1463年完成しました。 しかし、これは、二世紀アレクサンドリアのグノーシス派:キリスト教異端のものと見られます。 輪廻転生の教義が、述べられているため、悪魔の知識が、混入しています。 キリスト教の教義には、旧約聖書以来ずっと、輪廻説を否定しています。 ソロモン王は、東洋の宗教や風習に通じていました。 事実、彼は晩年、彼の外国の妻たちとともに偶像崇拝をするようになりました。 彼は、アストラル・プロジェクション:霊体離脱を経験したであろうと思われます。
  彼は伝道者の書:コヘレットの書で、「 自分はあらゆることを試みた 」 と、述べています。
  滑車:車輸は、井戸で壊されるとは、輪廻の輪:円環は、黄泉の穴に下った時、死によって壊されることを暗示ています。
  オカルトや東洋の諸宗教は、この輪廻の輪が破られるのは、霊が、神:ブラフマンと合体する時だけであると信じています。
  ソロモン王が下した結論は、
  「 その日になると、家の番人は震え、力ある人は身をかがめ、臼ひき女は仕事を休む、・・・ふうちょうぼくは実をつける。だが、人は永遠の家へと歩みをすすめ、泣き女は通りを行き巡る。・・・そのとき銀のひもは切り離され・・・滑車 ( かっしゃ ) は井戸で壊れる・・・ちりはもとの土に帰り、霊はそれを授けた神に帰る 」
  ( 伝道者の書12・3〜7 )
  銀のひもを切り離すとは、死ぬ時に霊と肉体のつながりを最終的にほどくことを示しています。
  「 結局のところ、こうだ。神を恐れ、神の掟を守れ。これは、人間すべての義務なのだから。神はすべてのわざを、隠された事の善悪をすべて裁かれるからだ。 」
  ( 伝道者の書12・13、14 )
  聖書は、「 人間が生まれ変わりを繰り返すこと:輪廻転生は、ない。 」 と、はっきり言っています。
  「 人間には、 一度死ぬことと、死後に裁きを受けることが定まっている。 」( へブライ人への手紙9・27 )

 新プラトン哲学は、モーセと同時代に生きたとされるヘルメス・トリス・メギストスに由来し、人類に正義と技術と知識の原理をもたらし、
 「 最初の神学 」 を語ったとされます。 但し、フィチーノの論文 『 キリスト教 』 には、
 「 神が、人間を神化するのではなく、人間が、神聖儀式によって自らを神化する 」
 と言うのは、明らかな異端であり悪魔的解釈です。 確かに、多くの神秘家によっても、
 「 人間と星の間に 『 共鳴 』 法則があって、草木、石、香物、色彩の薬理的治療効果が語られます。 」
 これは、魔術ではありません。 その内容は、大きく違います。

パオロ・ルカレッリの唱える錬金術形成の4つの条件

 (1) 世界の出現、生命の出現、知性又は、意識の力が、作用したと言う確信
 (2) 人間の身体は、不死の可能性があると言う信念
 (3) 世界は、回避できない不可侵法則に支配されているという思考
 (4) 充分発達した治金技術の存在

 [ エジプト、ギリシャ、アラビア、メソポタミア、インド、中国の巨大文明には上記4つの条件が揃っていました。 ]

 B.C.300年頃エジプトの錬金術師ゾシモスの記述によると、錬金術は、王室と神官の監視のもとで行われ、関係する書物の出版は、禁止されていました。 一般民衆に知ることのできない「聖なる術」とされていました。 治金術は、金属変成を行う職人であり、シャーマン的存在とされていました。 しかし、火による精錬方法は、決して魔術のたぐいではありません。 実際、モーセの出エジプト記における幕屋造り・アーク:聖櫃やソロモン王時代の神殿建設などで金の精錬や多数の治金技術が駆使されました。 その方法は、神の知恵を授けられた者によって成し遂げられました。 それらの一部は、エジプトの技術導入と見られるところもままあります。
 
旧約聖書にある治金技術をほのめかす文章

※ 「 トバルカインは、青銅と鉄を研いで物を作る人々の祖となった。 」
 ( 創世記4章22節 )

※ 「 見よ、私は、ユダ族のフルの子であるウリの子のベザレルを指し示し、これに、神の霊を満たした。
 そして、彼に、手腕と知恵と知識と、諸種の技術を与えた。それは、もろもろの工夫をこらして、金や銀や青銅の細工を仕上げ、宝石を加工してはめこみ、木を彫刻するなど、多くの工作をさせるためである。
 さらにまた、彼の仲間として、ダン族のアヒサマクの子、オホリアブを与え、おまえに命じたものがすべてつくり上げられるよう、すべての職人の心に、知恵をさずけてやった。
 私が命じてつくらせるものは、集会の幕屋、証の櫃、その上のカポレット、幕屋の諸道具、台とその小道具、純金の燭台とその小道具、香の祭壇、播祭の祭壇とその小道具、洗盤とその台、祭司アロンがつける聖なる衣服、祭司の勤めをするときにアロンの子らがつける衣服、注ぎの油に用いる油、聖所に用いる香り高い香料であり、彼らは、これらをみな、私がおまえに命じたとおりにつくり上げる。 」
 ( 脱出<<出エジプト>> 31章1〜11節 )

※「 ソロモン王は、人をやってヒラムをティロから呼んだ。この人はネフタリ族のあるやもめの息子であり、父親は、ティロ生まれの青銅細工師であった。ヒラムは知恵も知識もすぐれ、・・・ 」
 ( 列王記上7章13,14節 )

 ソロモン王の建てた神殿は、土台こそ石材だったが、神殿:本殿のほとんどは、いとすぎとひのきによる木材建築だったとされます。 これは、日本の神社をイメージさせます。 また、神殿内部は全部いとすぎで造られたとされ、主の契約の櫃を置く小部屋:至聖所=デヴィルの入口扉とケルビムは、かんらんの木で作られ、神殿内部と小部屋は、純金:黄金で覆われていました。
 神殿建築の大きさは、 33m ( 長さ ) × 11m ( 幅 ) × 16m ( 高さ ) :これを二つに分けてあったとされます。


ヘルメス思想とは何か?

物質や鉱物の高度な精錬方法:治金技術と同じように人間の精神を「 完徳への道 」=「 人間を神へと一致させるために純化すべき方法 」
 と、言うべきでしょう。
 現世の混沌とした人間社会からいかに神の霊的な道を見いだすべきかを哲学として体系化したものと言えます。 人間の霊魂の純化は、神の創造の御業を小さくも同様の働きを行う力を宿す器となります。 神と一致することは、神を人間の体と言う器=神殿に内在することです。

知:叡智・智恵 全体の統一された世界観として捉える思想です。
現代科学は、細分化された知:知識に解体されてしまいました。
セヴラン・バトフロアは、単純な方法でキリスト教徒の錬金術の作業が密接に結び付いていることを解明しました。

 「 錬金術師が、宇宙と共鳴することを可能にする作業全体を通して、あらゆる生命の出現形態を検証することは、キリスト教と錬金術という二つの実践において、直感的な認識を得る人間を基軸に、

 “ 世界霊魂 ”

 と言う神秘的働きにただ従うだけです。 人間の能力の限界に直感的認識によって捉えられる神の領域、

 “ 世界霊魂 ”

 の宇宙の光が、放射されている場となります。 − 20世紀に入り、双魚宮の時代の夕暮れ −
 時間は、実体としては、存在しません。 これは、空間と切り離された時間など存在しないことを証明します。 人類の生命は、ひとりの人間の一生によく似ています。

 − さまざまな異端思想が、無差別的に萌芽しています。 究極的な真理へと導く思想を選び出すのは人間自身です。 真理を守り通す健全で力強い意思を持つ必要があります。 」

 『 混沌 ( カオス ) から光へ 』



錬金術は、神の光の叡智を受け取る方法となるひとつの助けであり実践的訓練と言えます。

神と“世界霊魂”との関係

第一原因の反映を“世界霊魂”と呼びます。
さまざまに活動しているが、本質的にはひとつです。
存在するのは、ひとつだけのエネルギーです。
それは、限りなく多様な形をとって現れ、世界を形成します。
自然の活動中に放出されています。
永続的な力です
普遍的ものを動かします
個別の種類に応じて動かします
全てのものは、「一者から作り出され、一者へと帰っていきます」

  ※ 水が天から降り注ぎ、地を潤し、川となり、魚の住む海を成し、また、天に昇華して帰るように、霊魂もまた、神から造られ、神に帰ります。
旧約聖書の創世記にある「天地創造」を指します。
あらゆる自然現象や現世に存在する全被造物は、第一原因の生きている宇宙的エネルギーが、働いています。
クレオパトラの金作り
 「一は、すべてであり、一によりすべてがあり、一の中にすべてがあり、一がすべてを含まなければ、すべては、無であります。」
 この一を聖書の言われる三位一体の「神」とすれば、
 「神はすべてであり、神によりすべてがあり、神の中にすべてがあり、神がすべてを含まなければ、すべては無であります。」
 と、なります。


“世界霊魂”の定義と条件

(1) 錬金術において天上界と地上界は、同じ仕組みでできていると前提します。
(2) 元素、鉱物、〜被造世界すべてのものは、神を起源とする反映:投影された被造物であり固有生命“世界霊魂”です。 ここで、あらゆる物質は、有機的生命体であると表現されます。
(3) 唯一の神が、“世界霊魂”に物質という“衣”を与えることによって、宇宙は、物質化しました、ゆえに“世界霊魂”の集合体と言えます。
(4) すべての被造物は、多種多様な形を取っていても、本質的に単一のものであり、天上界と地上界の間には、差異は存在しません。
(5) 形而上学と自然科学にも差異は、存在しないから分離に意味は、無いのです。
(6) 錬金術とは、神の天地創造と同じ原理を実験器具の中で再現するという試みのことです。
  治金技術もそのひとつです。
(7) 錬金術師の歩調と自然の歩調が、対応するように配慮します。
(8) 現代科学は、支配し、利用するために認識しますが、錬金術は、認識し、超越するための手段として利用します。錬金術は、目的ではありません。
 悪に傾く心根の人には、錬金術の何たるかを理解しようとしませんから、教えられません。
(9) 神の聖霊は、“世界霊魂”の霊を超越した存在であり、同一ではありません。
(10) “世界霊魂”は、霊界の全宇宙のこと、ひとつの霊魂として躍動する生命体です。
(11) “世界霊魂”に対応する現世自然界:物質界の全宇宙もひとつであり、これは“世界霊魂”の“衣”です。
(12) 知恵の形態もひとつです。旧約聖書「知恵の書」では、“知恵”をイエズス・キリスト=創造主にあてはめています。
 “知恵”は、“世界霊魂”を創造したとされます。
(13) “世界霊魂”を人間が、コントロールすることはできません。
  人間は“世界霊魂”の一部であり、造られた存在であることを大前提として知っていなければなりません。
(14) 人間は、“世界霊魂”と“霊的に共鳴する”ことや“世界霊魂”の生命エネルギーである“「霊」の一部を抽出,精製”することはできても、“世界霊魂”を使役したり、利用することは、冒涜的思考概念と言えます。
(15) 神は、霊の根源であり、霊の形は、人体のようなものであり、霊を永遠に維持する永続的エネルギーの根源です。


錬金術の基本原理

 ヘルメス思想のルーツは、ギリシャ哲学とされます。

(1) 火・水・空気・土を4元素:字そのものではなく様相として理解します。 四大とも言います。
(2) 火=エネルギー:
(3) 水=液体:
(4) 空気=気体:
(5) 土=固体:
(6) エーテル(体)=第5元素:物質本来の姿:生命体 世界霊魂
  今風に言うと、 「 とある魔術の禁書目録 」 虚数学区を構成するエネルギー:AIM拡散力場、AIMは、An Involuntary Movement(「 無自覚 」 という意味 )の略;能力者が無意識に発している微弱な力のフィールド。 電磁場、重力場。−などが、エーテル体の実体に近い表現になります。
(7) 熱、冷、乾、湿を4つの特性:
(8) カラス = 腐敗
(9) 駝鳥 ( だちょう ) = 焼 ( かしょう )
(10) 竜 ( ドラゴン ) = 水銀
(11) ペリカン= 浸潤 ( しんじゅん )
(12) 不死鳥 ( フェニックス ) = 賢者の石


「あらゆる現象の根底には、“世界霊魂”が存在します。
 “世界霊魂”は、森羅万象に浸透し、万物に生命を吹き込み、万物の状態を維持しています。“世界霊魂”には病を癒す働きがあります。」
“世界霊魂”は、あらゆる被造物の変化を引き起こす第一要因です。

(13) ヘルメスの壺:錬金術の壺の重要性
  モーセの姉預言者ミリアムと同一視されるユダヤ人錬金術師マリアの
  『 化学技術の実践 』:
 「 ヘルメスの壺は、神的なものであり、秘められたものであり、神の知恵から生まれたものです。
  この壺を知らない者は、真理の体系を知らないに等しいのです。



錬金術の象徴にある重要点

錬金術の作業をする適切な季節があります。
  天体の動き、配置に左右されます。
  これは、バイオダイナミックと同じく重力や電磁波、α,β,γ線などの宇宙線が関係しています。
錬金術師にとって必要な愛・勇気・根気を備えていることです。
真理は、自然の中に存在しています。
敬虔、神を畏れ、隣人を傷つけないことです。
たゆまない努力と研究と実験の繰り返しです。


方 法 論

(1) 湿った道=哲学者の卵と言う水晶でできた球形フラスコ と 「 アタノール:反射炉 」 を使った蒸留法の原理です。
(2) 乾いた道=坩堝:るつぼを使った融解法の原理です。
(3) 第一に水銀の原質を抽出します:7〜12回の作業、
  第二に硫黄の原質を抽出します:蒸留は9回行われます。
  第三に水銀と硫黄を結合させ、賢者の石を生成します:大調理は一週間で終了させます。
(4) 大いなる作業は、自然の法則に従って、春分の日に始めます。
  果実同様、夏に成果:結果が出ます。
  腐敗、洗浄、除去、分離、固定の作業があります。



アルベルトゥス・マグヌス の5つの作業

(1) 物質を第一原質 ( マテリアル:原物質 ) に分解します。
(2) 水銀と硫黄の抽出をします。
(3) 金や銀が生じるまで硫黄を純化します。
(4) 白い霊石(エリキサ)の調合
(5) 赤い霊石(エリキサ)の調合

「 賢者の石 」 とは、何か?また、その特徴について
具象化した 「 ロゴス(みことば) 」 です。
顕在化した 「 世界霊魂 」 を凝縮したものです。
あらゆる元素の本質でできています。
第五元素のことです。
霊魂を含んだ生ける二重の水銀のことです。
錬金薬:純金や純銀に直接溶解させ、醗酵させると金属変成用の卑金属を貴金属に変える力を持つ触媒的要素を持っています。

さまざまに変化する赤い色
 「 えんじを帯びた鮮紅色又は、ルビー色、次第に深紅色に変化 」 外見は半透明、赤い色です。
見た目よりはるかに重い、外見は紅水晶に似ており、重量は金属に類似しています。
自然状態では、蜜蝋:みつろう、バターのように可融性:64℃で溶融します。
浸透力、絶対的な不変性、耐食性、強耐火性、耐薬品性、をもちます。
永遠の健康と真の知識です。
鉱物・金属・霊的元素が、存在します。
万能薬:塩:基状態では、動物界、植物界で用いられる病を癒し、健康を維持、植物を急激に成長させます。
生命の水:アクアウィタエ:アルコールに溶かした液体状、飲用可能な金の溶液:オルポタブル = 不老不死の霊薬 ( エリキサ ) のことです。
液体状の賢者の石を再結晶化させずに冷却すると永遠に液体のままとどまり、発熱を伴わず光:ルミネッセンスを発します:光と霊感の源泉です。
東方三博士が、幼子イエズスに捧げた三つの贈り物と同じです。
  富 ( 黄金 )、神の知恵 ( 乳香 )、不死 ( 没薬 )



歴史的な錬金術師と文献


 師となる人々は、哲学者やキリスト教修道士が多かった。

ヘルメス・トリス・メギストス 「 エメラルド版 」 , 「 ヘルメス文書 」
「 ホルミウム・パピルス 」 , 「 ライデン・パピルス 」
アレクサンドリアは 西洋錬金術の発祥の地、ヘリオポリス,サモトラキ,クレタ島のクレテス,ロドス島のテルキネス
ユダヤ婦人マリア,クレオパトラ,パノポリス,ゾシモス
アレクサンドリアのキリスト教修道士 モリエヌスの弟子 ハーリド・イブン・ヤズィード ( 没704年 ) の残したラテン語翻訳文献
イスラム最大の錬金術師 ジャービル・イブン・ハイヤーン
 (約712〜815年) 「 ジャービル全集 」
チェスターのロバート
  「 錬金術の構成についての書 」ラテン語翻訳版

フランシスコ修道会コルトナのエリアスが、修道士間に錬金術を紹介
クレモナのヘラルドのラテン語翻訳版
フランシスコ会修道士 ボナヴェントゥラ 「 コンポステラの書 」
ロバート・グローステストの弟子 ロジャー・ベーコン
ロジャー・ベーコンの弟子フランシスコ会修道士ヴィルヌーヴのアルノー 「 哲学者の薔薇園 」 フロリスのヨアキムの異端説により焼却される。
フランシスコ会修道士ライムンドゥス・ルルス
  「 自然の秘密あるいは、第五元素について 」
ドミニコ会修道士ボーヴェのヴァンサン「 自然の鏡 」
ニコラ・フラメル 「 ユダヤ人アブラハムの書 」
イギリスのリチャード 「 コレクトウム・アルキアエ 」
ジャン・ド・マン 「 薔薇物語 」
オルトゥラヌス「 エメラルド版 」注釈者
ピエール・アルノー「 秘文字像 」
ドイツベネディクト修道士バシリウス・ヴァレンティヌス「 12の鍵 」
フィレンツェのフィチーノ「 ヘルメス文書 」翻訳
クリスティアン・ローゼンクロイツ「 化学の結婚 」
シリアニ「 ヴェールを脱いだヘルメス 」
ルイ・フランソワ・カンブリエル
 「 ヘルメス哲学あるいは錬金術の19課にわたる講義 」
フルカネッリ「 大聖堂の秘密 」「賢者の住居」
ウージェーヌ・カンスリエ( フルカネッリの弟子 )
 「ヘリオポリスの兄弟たちへ」「名もなき騎士」
エミール・ゾラ「 錬金術 」:彼の奇妙な体験に出てくる錬金術師は、アロマ・テラピーの原形をを確立した人物 イブン・シーナ{ [ アヴィケンナ,アウィケンナ,アヴィセンナ ( Avicenna ) ](約980〜1037年):18歳の頃アリストテレス哲学を修得、医学者、哲学者。
 精油の蒸留法を確立、医学への応用、「 医学典範(カノン) 」 を著作。 } の言葉を繰り返し唱えると、・・・

 「 生物のからだには針の先ほどの大きさの数万の細胞が存在していること、そのすべての細胞が栄養分を必要としていること、錬金術によって作り出される薬は、胃で消化されることなく、直接細胞に届くことを理解しました。 」

パオロ・ルカレッリ(カンスリエの弟子)
ジャン・ラプラス「錬金術入門」


 ≪付録注解≫
 大聖アルベルト( アルベルトゥス・マグヌス

  司教教会博士(ドイツ)11 月15 日祝日

 聖アルベルトは、1203年ころドイツ・ダニューブ河畔のローインゲンに生まれ、1223年ザクセンの福者ヨルダヌスによりドミニコ会に受け入れられました。彼の召命は、やさしい心で熱愛している乙女マリアのものと考えました。 間もなく優れた勉学に発揮し、自然科学と聖なる学問とに広大な知識を有し、「偉大な人」,「普遍的博士」などと呼ばれるようになりました。 パリ大学で二度神学教師を勤め、彼の最も偉大な生徒、聖トマス・アクィナスと共に過ごす誉れを得ました。 聖アルベルトは、1254年、ドイツ管区長に選ばれ、1260年にはラティスボン司教となり、管区長、後に司教となりました。 彼は、南部フランス〜東プロシアの琥珀海岸まで。また、パリ〜ハンガリーまでと、ほとんどヨーロッパ全土を徒歩で旅し、「げた司教」というニックネームを付けられたほど驚く記録を残しました。 2年間、使徒職を熱心に豊かな実りをもたらして守った後、司教職を辞し、全く研究と観想に専念しました。 彼は愛弟子より数年間生き延び、高齢でありながら当時問題されつつあったトマス論文を弁護するため、徒歩でヨーロッパを横切り、道なかば、1280年11月15日帰天しました。
 1931年、教皇ピオ将祇い砲茲蝓閥飢馭郢痢匹叛觚世気譟1941年教皇ピオ将鏡い砲茲蠎然科学系学生達の神の御前における保護者として選ばれました。 彼が、錬金術に長けていたのは神の智恵によるところにあります。 錬金術とは、単なる蒸留や融解などの化学変化による科学ではありません。 霊を科学的に取り扱う「オカルト」の分野を強く含む、「霊科学」であることを認識しない限り、その世界を理解することはできません。 これらは、分野別に分割されたものごとを深く研究することではなく、包括的全体的な視野で統一された倫理・哲学と法則のバランスによる研究を要します。 現在の日本の大学及び研究機関には、全く存在しない分野です。
 オカルトの定義は、証明されない、証明できない霊的世界を科学的に検証すること。法則性を見出すことにあります。 これらは、2,000年の経験的証明の蓄積に基づいています。
 



参考文献 
フェデリコ・バルバロ聖書( 講談社 )
アンドレーア・アロマティコ 著 「錬金術」/種村季弘 監修(創元社)
聖ドミニコ会の暦
ウキペディア


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  • 2017.04.25 Tuesday
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